還暦からの底力 出口治明 人・本・旅のすすめ
久しぶりの投稿である。
なんか忙しかったのですよ。私も実は還暦を過ぎ、仕事を辞め好きな読書三昧と思っていたら、なんと娘に子供が産れ、つまり、孫が誕生しました。パチパチパチ。が、これがとにかく久しぶりに忙しい日々に襲われ、 いやー、大変だったわ。
そんな中、出口治明氏の<還暦からの底力>をよんでみた。ハウツー本はあまり好きではないのに、なぜ?というとこの人の経歴にひかれたのである。
還暦でライフネット生命を立ち上げ、古希で立命館アジア太平洋大学の学長をやっている。2020年5月に発行された本なのでコロナの影響がどうなったのかは書かれていないが、それ以前の大学での様子などは書かれている。
とにかくなんだかアナーキーっぽいな、と私は思った。もしかするとグローバリズムとアナーキーはどこかで繋がっているのだろうか?
みんなが年を重ねても生き生きと暮らすには個人の生活や考え方はもちろん、社会的な制度や慣習のどこに問題がありどこを変えていけばいいのか
を考えていく、というか提言を次から次へと繰り出している。
目次を見ればそれだけで面白い。いくつか拾ってみる。
自分の頭で考えてこなかった日本の大人たち
「仕事が生きがい」という考え方が自分をなくす
人生は愛情や友情の獲得競争
性別フリーで女性の地位を引き上げよ
男性が子育てすると家族愛が高まる科学的理由
「迷ったらやる。迷ったら買う。迷ったら行く」
年齢の縛りから自由になる
私より10以上年上の方だが、定年間近のおじさんたちの尻を叩き、もっと学べと言い、とにかく攻めの姿勢が素晴らしいのだ。特に日本の教育制度や男女平等政策への提言などは還暦以上のおじさんたちにぜひ読んで欲しい。息子が抱っこひもで赤ちゃんを抱っこして保育園へ送っていく姿を見て仰天しているおじさん、まだまだ日本にはたくさんいますよね。老害以外の何物でもない。
高齢者は「次世代のために働くこと」に意味があり、次世代を健全に育成するために生かされていると考えるべきなのです
だから、今どきの若い人たちはとか言ってはいけないのだ。全部自分に返ってくる。
大きく言えば、若い人たちが少しでも暮らしやすく、活躍できる社会を作っていけるようバックアップしていく、それが役目なのだ。
あまり細かい内容を書いていくときりがないのだが、若い人たちも読めば勇気が湧いてくるのではないかと思う。こんな老人なら、歓迎されるのではないかな。
今後60歳以上の人口割合はどんどん増えていき、それは支えてもらいたい人たちが増えるということだ。支えられなくても生きていける年寄りを増やし、支える側に回ってもらう、そしてそれを楽しみとできる人が年をとっても人生を楽しめるのかもしれない。
まあとにかく、読んだからには実践!小さなことでもいいのだ。迷ったら、やるですね。